ちょっと待って! その「サマーカット」大丈夫?

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ムシムシ&ジメジメの季節到来!
この時期になると「サマーカット」を希望されるトリミングのお客様も多くなります。
毛むくじゃらのワンちゃん、見てるだけで暑そうですもんね。

でも。。。上の写真をご覧ください!!
この写真は、元々ふわふわの被毛に覆われたポメラニアンさんでした。
暑いから涼しくしてあげようと、短いカットをしたところ。。。
この写真のように、毛が伸びてこなくなっちゃったんです。

このように、「暑そうだから」で毛を短く刈っちゃうのって実はリスクがあります!!
サマーカットで毛を短くしたいときは、メリット・デメリットをきちんと知ったうえで、是非、トリマーに相談ください。

まず、毛を短くすることのメリットとして
 ・熱のこもり防止(※犬による)
 ・毛玉や汚れの防止
 ・皮膚の状態がみやすくなる
 ・清潔を保ちやすい
ということが挙げられます。

皆さんがサマーカットをしてあげたいなぁと感じるときって、
・見た目が涼しそうに見える
・毛が長い=暑そう、短い=涼しそう
という私達“ヒト”基準の感覚になっていませんか?

実際には被毛を短くすることで、逆効果になるワンちゃんもいるんです!
ワンちゃんの被毛って、皮膚を守る「」で「断熱材」の役割もあり「バリア機能」にもなります。
ワンちゃんの表皮はとても薄く、ヒトの1/3以下ヒトの赤ちゃんよりも薄いと言われています。
そんなデリケートな皮膚を持つワンちゃんの被毛を短く刈ってしまうことで
 ・紫外線で皮膚炎を起こすことがある
 ・外傷を受けやすくなる
 ・断熱効果がなくなり、かえって暑がる
 ・毛が生えにくくなる可能性がある(特に、ポメラニアン、チワワ、ダックス、コーギーなどのダブルコート犬種)
といった危険なデメリットがでてきます。

ですが、
・毛玉や汚れ、ダニ等の予防になる
・治療がしやすい
等、シニア犬や皮膚疾患など、ワンちゃんによっては有効な場合もあります!

私もシニア犬と暮らしています。
年々、じっとしてトリミングをすることが難しくなってきたので、先日、シャンプードライがしやすいように短く刈りました。
そうしたら、お手入れ時間が短くなり本犬も快適なようです。
けど、やはりこの時期、日中に外出するとすぐに体が熱くなってしまうので、そのデメリットも考慮しながら気をつけて過ごしています。

SNSで気軽に情報収集ができる昨今、可愛いくて、涼しくみえる写真や動画が拡散され、「真夏はこれ!」と思ってしまう心理的影響もありますね。
なので、このメリットデメリットをご理解いただいたうえで、それぞれのワンちゃんに適したカットを四季折々楽しんでもらえると嬉しいなぁと思います。

(投稿:福本)

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